シャバアーサナ(屍のポーズ)は、ヨガの最後に行うリラクゼーションポーズで、完全なリラクゼーションと心身の安静を目的としています。このポーズは、一見するとただ仰向けに寝るだけの簡単なポーズに見えますが、実際には深いリラクゼーションと内省を促すために重要な要素が含まれています。以下に、シャバアーサナでのセルフアジャストメント(自己調整)の方法を詳しく説明します。
1. 体の位置を整える
背骨を整える: 仰向けになり、背骨がまっすぐになるように体を調整します。背中が自然に地面に接するようにし、特に腰や肩が地面から浮かないように注意しましょう。
肩と肩甲骨: 肩甲骨を少し引き寄せ、肩を耳から離すようにします。肩がリラックスし、胸が開くことで呼吸が深くなります。(肩甲骨を自分の手で下げる)
頭:後頭部に力みを感じる時は程よく手でほぐすか、タオルんだを置き、押し付ける。
脚と足の位置: 脚を肩幅よりやや広めに開き、つま先が自然に外側に向くようにします。脚がリラックスし、膝が無理なく自然に伸びる位置を見つけてください。
腕の位置: 腕を体の横に置き、手のひらを上向きにします。指が自然に曲がり、腕がリラックスする位置を調整します。
腰回り:マットとの隙間がなくなるように少し押し付けつつ、調整する。腰を足のほうに伸ばす。
目:アイピローまたはタオルを置くことにより、目の力を抜きましょう。
2. 呼吸に意識を向ける
深い呼吸: 始めに深呼吸を行い、体内に酸素を取り込むことを意識します。その後、自然な呼吸に戻り、呼吸が穏やかで深くなるようにします。
息を観察する: 息を吸うとき、そして吐くときに、体の中でどのような感覚が生じるかに注意を向けます。呼吸が浅くなっていないか、あるいは過度に力を入れていないかを確認します。
3. 体全体をリラックスさせる
一つずつ緩める: 足先から頭のてっぺんまで、一つ一つの部分を意識的にリラックスさせていきます。特に顎や目の周り、額などの緊張を解くように心がけます。
内なる静けさ: 体全体がリラックスしたら、内なる静けさを感じる時間を取ります。もし思考が浮かんできたら、それを手放し、再び呼吸や体の感覚に意識を戻します。
4. 時間をかける
時間の確保: シャバアーサナは最低でも5分、可能であれば10~15分間行うことが理想的です。急がずに、この時間をゆっくりと過ごすことで、体と心が完全にリセットされます。疲労回復にもつながります。
徐々に目覚める: 終了時には、いきなり起き上がるのではなく、指や足を少しずつ動かして体を目覚めさせ、ゆっくりと横向きになってから起き上がるようにしましょう。
5. 適応と調整
プロップの使用: 必要に応じて、膝の下にブランケットやボルスターを置いたり、首の下に小さなクッションを使用したりして、体をさらにサポートすることもできます。ブランケットやタオルを体の上に置くこともおススメです。
個別の調整: 自分の体の状態に応じて、特に緊張を感じる部分に意識を向け、その部分をさらに緩める工夫をします。
このように、シャバアーサナのセルフアジャストメントは、身体を快適に保ち、心をリラックスさせるために重要な要素です。丁寧に体の位置を調整し、呼吸とリラクゼーションに意識を向けることで、より深い安らぎを得ることができます。